〜〜 秋、午後、散策、あるいは脱走 November, 2005 〜〜

秋晴れの午後、同僚数人と、散歩に出かけた。私と、同僚のステーシー、ジョイ、チェコのプラハから、客人2人。オフィス・キャンパスの隣が、広い自然公園になっている。パーキングを抜け、金網のフェンスのゲートをくぐると、そこは、もう深い森の中。舗装の行き届いていない林道を進む。林道沿いの森は、落ち葉で敷き詰められ、木の葉が黄色く色づき、午後の太陽がそれを黄金色に染める。


林道を進むと、湖に出る。風もなく、静かなところ。空気が少し冷たい。鳥が近くで囀る。私が、冗談で、湖岸、水際ぎりぎりまで、車椅子を進めると、ステーシーがカメラに収めてくれた。アヒルが寒そうに泳いでる。


そのあと、森へ続く林道をそれ、湖畔沿いに進む。枯葉のグランドは、キャンプにいいが、昨日の雨でぬかるんでいて、水溜りも多い。それらをよけながら、車椅子を転がす。このあたりは、イギリス軍の訓練にも使われており、入り江に橋を掛けたあとがあった。その上を戦車が走ったのかな? 


森を抜け、林道に戻る。私が、帰途につこうとすると、ステーシーが、「もうちょっと行こう。」と言い、われわれは、オフィスとは反対方向に、歩みだした。彼は、私の心が読めるのだ。湖畔の丘へ登る。林道から舗装が消え、泥の道。車椅子がスタックしないように、コースを選びながら進む。ほかのメンバーは会話を楽しんでいるようだが、私には、その余裕がない。相槌を打つ程度。



丘を登る道は、勾配が出てきて、車椅子は、スリップしそうになる。私がやっと難所を越えると、後ろで、Joyが 「さあ、戻りましょう。」とジョークを飛ばした。そしてSummit。記念撮影。 丘の反対側は住宅街らしかった。



頂上で、ステーシーが林道から反れる細いトレイル(小道)を発見。そこを下っていこうと言う。春に、ステーシーの家族に、サイクリングに連れて行ってもらったので、彼は、この車椅子の性能の良さを知っているのである。枯葉が敷き詰められた斜面を、スキーの斜滑降の要領でターンしてスピードを殺しながら、降りていく。なおも、細いトレイルを突き進む。デジカメの動画機能を使って、撮影してくれた。


しばらく、パリ・ダカラリーの気分を味わっていたが、細いトレイルを抜け、林道に出る。日の入りが早い11月のイギリスの湖には、夕暮れが訪れようとしていた。




翌日の昼の同僚の会話:
A:「このじゅうたんの上にぽろぽろ落ちている泥は、なんだろう?」
B:「あえて、名前は伏せるけど、誰がやったかわかっている。昨日、仕事サボって、雨上がりのトレイルにいった奴がいて、泥がべっとりついた”タイヤ”で帰ってきたんだ。」
・・・三階のオフィスまで、タイヤを運んでくる奴は一人しかいないのだけど・・・
わたし:(オフィスの建物に入る時、車椅子で、ドーナッツ、2つ、描いたけど、落ちきれてなかった。)


Special Thanks Mr. Stacey Marshall

番外編: 現代美術
by Stacey Marshall
タイトル:An engineer says, I'm here! (あるエンジニアの住処)


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