〜〜 June 2006 幕張にて 〜〜

去る2006年6月4日、千葉の幕張メッセで、両親のやっているNaturally Plusという健康食品のネットワーク・ビジネスのコンベンションが開かれ、大きな会場の1万人の観衆の前で、両親がゲストとして、10分くらい、自分たち家族の体験を話しました。私も、そのイベントに飛び入り参加させてもらうことになって、急遽、休暇をとって、帰郷しました。下の文は、そのために作ったものです。結局、実家のLANおよび、プリンターの設定が遅れ、この文は出番がなかったが、タレントの、てんつくマンと、司会のYさんと、わたしの温かいお笑いトークになったのですが、Yさんも、打ち合わせのとき、「この文章も、なかなか」と言ってくれたので、ここに載せることにします。


幕張メッセのステージ、壇上で (証拠写真!)



こんにちは、イギリスから、両親の応援に"飛んで"きました、茂森勇です。

私は、こんな体ですし、言語障害はあるし、皆さん、さぞ、苦労して生活していると、お思いでしょう?
確かに、苦労もありますが、イギリスで、エンジニアとして働き、仕事仲間やヘルパーさん、その他大勢の人に支えられながら、楽しさ・面白さも十分にあります。私はちょっと、冒険の好きな人間ですが、そうですね、たとえば、今回、イギリスから帰ってくるとき、もちろん、飛行機で帰ってきたのですが、一人で、介助者も、ボランティアさんもなしで、飛行機で、帰ってきたと、言ったら、びっくりなされるでしょう。もちろん、この愛車も運んでもらいましたが、次のようなメモを用意して行ったのです。英文も、ありますが、日本文のほうを、紹介すると、 ・・・

こんにちは、

私は、今日、成田まで、Ana 202便に乗せていただく、茂森 勇というものです。ご覧のとおり、私は、体に障害を持っており、今回は、単独での帰国なので、搭乗に当たり、このメモを用意しました。私は、10数年、米国・カリフォルニアに住んでいたことがあり、San Francisco-成田間は、一人で飛ぶことも多かったです。現在は、2年ほど、イギリスに住んでいて、今回が初帰郷となります。ちなみに、職業は、ソフトウェアのエンジニアです。このメモが、お役に立てば、幸いです。

  1.  機内で
    1. 移動:普段は、屋外では、車椅子を使っていますが、基本的に、ゆっくり、一人で、歩けます。ですが、ほかの方のご迷惑にならないように、右腕を支えてもらえると、ありがたいです。あと、手荷物のかばんをお持ちいただけますか?
    2. お手洗い:5〜10分掛かる場合もありますが、一人でやります。そっとしておいて、いただけると、ありがたいです。トイレは、近いほうではなく、11時間に間に1・2回程度だと思いますが座席をトイレの近くにしていただけると、ありがたいです。
    3. 食事:基本的に、フォークでさして、食べます。ですので、食べ物を一口サイズに切って頂けると、ありがたいです。スープなど、あまりにも、食べるのに技術が必要なものは、ちょっと残します。まあ、こう言っては、なんですが、11時間だけなので、餓死する心配もないと思います。(笑)
    4. 会話:言語障害が、かなりありますが、日本語は、かなり、聞き取っていただけるかと思います。英語だと、Yes,No答えるくらいで、パソコンを使った筆談になります。今日は、ラップトップを持ってきていますので、必要でしたら、それを使わせてください。

  2.  電動車椅子について
    1. バッテリー:ドライ・セルタイプなので、梱包の必要はないと思います
    2. 電源の分離切断・接続: バッテリー・ボックスの後ろ中央の大きなプラグを抜いていただければ、電源と分離できます。成田では、プラグを差し込んでください。
    3. 後輪のロックと解除: 車椅子の後方・下、両サイドに黒い、小さなレバーがあります。それを、内側に倒していただけますと、後輪のロックが解除され、手動で押して運ぶことができます。成田では、逆に外側に倒してください、車椅子が、運転可能になります。
そのほか、何か、ありましたら、お聞きください。

茂森 勇 [email protected]
http://www.geocities.com/isamush01

・・・となります。(せっかく、メール・アドレスを入れておいたのに、美人のフライト・アテンダントさんからは、何も、連絡がありませんが。それは冗談として) 家から空港まで、顔なじみのドライバーさんのタクシーで運んでもらって、チェック・インでまで、荷物を運んで、ついてきてもらって、(もちろん、チップを少し余計にして)、チェック・インで、このメモを、航空会社の係りの方、日本人の方でしたけど、渡しました。笑いながら読んでくれまして・・・、席もトイレのそばにしてくれました。この車椅子は、チェックインで、荷物として預けるんですが、普通は、係りのエンジニアが来て荷造りの準備をするのに、時間が駆るんですけど、今回は、エンジニアも呼ばずに済み、フライト・アテンダントさんたちも、メモを見てくれたので、まるで、一緒に即席のチームをやるように、動いてくれて、お手伝いしてもらうことができ、機内も快適に過ごせました。ちょっとしたアイデアと、ちょっとしたコミュニケーションと、ちょっとした勇気があれば、新しいものを作り出すことができるんです。私は、そういうことをするのが、とても好きで、もしかしたら、人生の大事な一部で、もしかしたら、ネットワークビジネスなどにも通じるものがあるかもしれません。

カリフォルニア、バークレイには、私も5年住んでいましたが、多くの障害者が、ほかの人々に混じり、自由に暮らしています。私も、勉強もしましたが、車椅子サッカーや、スキー、セーリングなど、バークレイにいるとき、楽しみました。少しの勇気と、少しのアイデアと、少しのコミュニケーションと、あと少しの手助けがあれば、ほかの日本の障害を持った方々も、バークレイで、楽しむことができると、思います。私の父と母がやろうとしていることは、その少しの手助け、という部分だと思います。それは、彼らに、大きな自信と、新しい可能性の第一歩を開くものだと、思います。

昔のことになりますが、私は、母の付き添いがあって、小学校、中学、高校、大学と、普通の中で、やって来れました。母そして父が、いてくれたから、いろいろな経験ができ、さまざまなチャンスを得ることができました。その中で、徐々に、徐々に、上で述べた考え方になっていったように思います。そこら辺のことは、『夢、ありき』の本に書いてありますので、ぜひ、読んでみてください。

今日は、お招き、ありがとうございました。


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