FISHING
with ABU
|
|
Talk About Fishing |
|
2003 ジョージがおしえてくれた |
|
ジョージがおしえてくれた。 スウェーデンはパラディス(Paradis)だ。 *** 昨年(2001)から歩き始めたスペイン・サンチアゴ巡礼の道“エル・カミーノ・デ・サンチアゴ(El Camino de Santiago)”に今年もまた出掛けた。 11月に、2週間のバケーションで11日間のトレッキング。 今年は昨年の終着ログローニョからレオンまでの300km強が行程となる。 来年3週間の休みが取れれば、レオンからサンチアゴまでの残りの区間を歩くことができるから、3年計画の旅も終焉と言うことになるだろう。
リオハ・ワインの産地ログローニョから途中のフロミスタまでの距離を、フランス人巡礼者のジョージとは抜きつ抜かれつしながら共に歩き、同じ巡礼宿に泊まり、何度か食事も共にした。 彼は巨大なザックの中に自分のオリーブオイルまで準備していて少々驚いたけれど、聞けば本場フランスのキュゼ(シェフ)だと言うから納得。 煮込み料理やパテなども実に手軽に、鮮やかに、しなやかに調理をしていて、僕は妻と共に彼の仕草にうっとりと眺め入った。 ジョージ(Georges)と言う名前はあまりフランス人らしくはないのだけれど、彼はキュゼとしての誇り(?)のためか、フランス語以外は簡単な英単語しか話さなかった。 したがって当然僕らの会話(らしきもの)は大袈裟な身振り手振りを交えたものとなるのが常だった。 *** その夜はフロミスタのアルベルゲ(巡礼宿)の近くにあるバル(Bar)でオランダ人のマルティンも交えて夕食を共にした。 それまでの、なかなか伝わらない会話から、僕らが急に意思の疎通を図れるようになったのは、妻が身振りを交えて英語でこう入った直後からだった。 “彼(僕)はロコ・フィッシャーマン(釣りキチ)なのよ。 今日もカミーノ(巡礼路)で橋を幾つか越えたでしょ。 その度に川の写真ばかり撮ってるの。。” ウィ? 本当に? フィッシング? 俺もロコ・フィッシャーだよ。 何? いろんな魚釣ってるんだって? スウェーデンは行ったか? あそこは俺たち(ロコ・フィッシャーマン)にとって本当のパラディスだ! もし行くなら5月、6月、9月、10月が良い。 特に良いのは5月と6月だ。 1日のうち20時間くらい太陽が出ているからずっと釣りができるぞ。 ブロシュ(パイク)なら156cmのを釣ったし、サルモニダ(サーモン)は112cmだ! 俺はフライで釣ったんだけど、バッキングまでぶっ飛んじゃって、魚と一緒に川岸を走り回ったよ!! どちらかと言えば、今まではクールを装って話に相槌を打つ程度の彼だったけれど、僕の目の色から興奮を読み取った彼の話はもう止まらない。 声のトーンは上がる一方。 なんだって? フランスはどうかって? もちろん釣れるさ! ホラ、コレがフランスだ。 こう国があるだろ(紙のテーブルクロスにボールペンを走らせながら)、ココが1番良い。 サルモニダには最高だ! 2番目はココで、3番目はコッチ。 まぁ何と言ってもサルモニダならココだよ! フランスに来るときは是非一声掛けてくれ! 一緒に釣ろう! 日本でもサルモニダやトルーチャ(トラウト)はいるけれど、とても君の話のような大物は無理だよ。 それに日本にはブロシュ(パイク)は棲んでいないんだ。 ブラック・バスなら盛んだけど。。 あぁぁ、ブラック・バス! 彼らも素晴らしい! ポッパーで釣ってるかい? ロッドでこうピョンピョンピョンとやると突然ガヴァ! そしてジャンプジャンプジャ〜ンプ! 俺はブロシュもポッパーでやるんだ。 なんたってコレが1番面白い! フライで、ポッパーで、1.5mのパイク・・・信じられないくらい興奮するんだろうね。 もちろん! ちなみにロッドは、ルーミスを3本、セージを2本持ってるぜ。 ファースト・アクションで硬いから良く飛ぶんだ。 僕の道具はほとんど古いABUばかりだよ。 それに君の国のミッチェルも幾つか持ってる。 ABU!?、スウェーデンじゃないか! *** 彼はもちろん、全てをフランス語でしゃべりまくった。 僕が知っているフランス語といえば“メルシー”と“コマンタレヴー”の2つだけだから、僕はスペイン語で話した。 それでも僕らの会話はほぼ完璧に理解しあえたと思う。 釣人同士の会話なんてそういうもんだ。 |
|
|
|
ジョージのスケッチ ; フランスの地図。 ポイントの解説。 彼の大好きなポッパー。 |