チェンバロのおいたち
3.いろんな国のチェンバロ
チェンバロは、ヨーロッパの各地で作られました。そして、それぞれの地域によって、さまざまな特徴があります。
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主に発達した時期 |
作られた国 |
楽器の特徴 |
音の特徴 |
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1500年頃〜 |
イタリア |
箱が薄い。ボディーが細長い。1段鍵盤が主流。楽器を納めるケースに入ったものがある。 |
音の立ち上がりがはっきりしている。明るく、乾いた音。音の減衰が早い。高音は、華やかでない。 |
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1580年頃〜 |
オランダ・ベルギー |
イタリアンよりも箱が厚く、ボディーも太め。初期は1段鍵盤、のちに2段鍵盤も作られた。 |
硬質で音量が大きく、力強い。音の減衰は、イタリアンほどではないが、早い。中音域が充実している。 |
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1620年頃〜 |
フランス |
大型のものが多い。厚い材料で、がっちり作られている。基本的に2段鍵盤。フレミッシュの楽器(ルッカース作)が改作されたものが多い。 |
音色は、品があり、澄んでいて落ち着きがある。音の減衰は遅い。フレミッシュの改作楽器は中音域の充実感を残している。 |
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1690年頃〜 |
ドイツ |
側板が丸くカーブして、後尾部につながっている。響板に穴が空いていないものがある。 |
真っ直ぐに伸びて、クリアな音。響板に穴が空いていないものは、底板との間で長く共鳴する。(チェンバロ製作者V. Martin氏によれば、これはオルガンの減衰しない音をイメージしたためとのこと) |
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1700年頃〜 |
イギリス |
遅くに発展したため、装飾がほとんどなく、木目を生かした化粧版を張った外装。スウェル(響板の上に張られた回転式の板)によって音の強さを変化させる機構を備えたものも作られた。 |
フレミッシュのものよりまろやか。後期のものは華やかな音色。 |
現在作られている楽器のほとんどは、上記のオリジナル楽器を模して、復元したもの(コピー)です。なぜでしょう?
現存するオリジナル楽器は、最も古いものでは500年も形をとどめていたわけで、そのような楽器は、材料の経年変化や、置かれた環境に対して、それだけの耐久力があったということなのです。
あるチェンバロ製作者の話によると、音が素晴らしい楽器は、同時に耐久力もすぐれているのだそうです。オリジナル楽器の中で、現在も演奏可能な楽器は、今生きているどんな製作者の楽器にもかなわない、「香り立つ」ような音がします。
以上のようなことを考えると、チェンバロ製作者が復元楽器を作る理由がわかりますね。(実は他にもっと大事な理由があるのですが、それはまたの機会に!)
***備考***
☆現在多く使われているチェンバロの弦の数(1つの鍵盤に対して)
1段鍵盤のチェンバロ @ 8フィートの弦が2本 A 8フィートと4フィート(1オクターブ高い音)の弦が1本ずつ、計2本
2段鍵盤のチェンバロ 8フィートの弦が2本、4フィートが1本、計3本
☆弦の材質
1.低音部…真鍮、中・高音部…鉄
2.すべて真鍮(イタリアンやジャーマンタイプに多い)