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「ねぇ・・・ってアノ跡部くんと付き合ってるんでしょ?」
始まりは友達からの一言だった。
「うん。そうだけど。」
平然な顔をして答える私に
「・・・怖くない?」
「なんで私が怖がるの?私には『氷の女王』って称号があるじゃない」
「うん・・・そうだけど(勝手に着けんな)・・・浮気とかされるんじゃないかと心配なの」
「浮気?」
「だって相手はファンクラブ付きの跡部 景吾くんだよ」
「そうね。モテない男とは付き合わない主義なの。」
「・・・ちゃんと聞いてる、あたしの話し?」
「聞いてるわよ。」
「いいの?跡部くんが浮気しても?」
「・・・よくない。なんで私以外の女と遊ぶの?」
「跡部くんだもん」
「・・・」
「本当のこと言うとね・・・跡部くんこのごろよく他の子といるのよ」
「ふぅぅん・・・」
私の笑みにゆがんだ眉が添えられた。
そう言われて見れば・・・
たしかにこのごろ私と帰らなくなったし、コソコソしてる。
私とあまり帰らなくなって、他のクラスの子と帰るのを見たこともある。
でも、景吾は帝王だからファンがいてしかたないの。
送りのサービスまでは大目にみてやってた。
でもね。
言われてみれば、ちょっと変。
むしろ彼女の私以上にファンといるのでは??
「なんだ、さっきから見やがって」
同じクラスで同じ列の景吾。
休み時間になると私は彼の前に座った。
「授業中でも見てただろ」
「うん。見張ってた。」
「そんなに俺がいい男かよ?」
「うん。だから見張ってるの。」
「あ、そ。」
なんかあきれた風に言われた。実は照れてるらしい。
でもね、跡部 景吾坊ちゃま。あなたが男テニの部長だから、あの青学の部長をやっつけたからファンがまた増えたのよ。
「景吾。浮気したら仕返すからね。」
「はぁ?なんだよ、急に」
「浮気してる?」
「してねーよ」
「・・・結婚10年以上、20年未満の夫婦は浮気した方から慰謝料100万円からもらえるんだよ」
「結婚してねーだろ」
「だから100万ですむと思わないようにv」
にっこり微笑みながら言ってあげる
「・・・」
「新しいカルティエだね。新モデルの。」
景吾の腕時計に目をやった。
見慣れない時計。
そして、私がやったやつではない。
「・・・」
袖で隠す。
遅いですよぉ。
「別に私のじゃないから気してるわけじゃないわよ。大丈夫。私は心が景吾ほど広いから」
嫌味たっぷり塗ってあげたわよ。
「なにが言いたい?」
チャイムが鳴った
「あ、時間だ。席に戻るね」
景吾の質問を無視して席に戻った。
景吾はちょっと怒るな、今の行動。無視されるの嫌うからなぁv
放課後、私は長太郎に景吾の見張りを頼んだ(だって長太なら私の言う事なんでも聞いてくれるし、私の見方だもんv)
いつもは部活中も景吾と一緒にいるんだけど(ベンチに座って応援)、今日はちょっとした野暮用ができたの。
強気の誰かさんが私のロッカーに下手なラクガキをした。
『死ね』って。
このまま何も無かったように過ごすと、相手が勘違いするので私は体育館裏に向かった。
ここか屋上。人をイジメるにはもってこいの場所。
あ、一発で当たったv
体育館裏には後輩の女子が5人と3年が2人いた。
しまった。カバン取られたに気付いてなかった私。
「よくわかったわね、ここが」
リーダーらしき3年の子が私のカバンもって言う。
「呼び出しされる場所はここか屋上でしょ?」
腕を組んで彼女を睨み返す
「強気になってんじゃんねーよ!」
カバンを投げ捨てて(ケータイ入ってるのよ!!)私にナイフを向けた。
「ははっ、なに?私をナイフで切り刻むの?ばっっっかじゃないの?」
本当は怖いです。だって、凶器だよ、凶器。こっちは丸腰なのに
「あんた転校して来た日から気に入らないのよ!」
他の子みんなも凶器持ってる。
かなり卑怯よ、これ!!
7対1よ!!狂ってるわ、この人達!
「それはどうも。私はあなた知らないけど、今嫌いになった」
後ろに下がると怖がってると思われるので(本当は逃げたいのよ)私はプライドでその場から動かない。
「初日から跡部様を殴るなんて非常識よ!!」
他の子が叫んだ
「そうよ!!なにが『私の男になればいいじゃない』よ!!跡部様に向かって口答えするな!」
一人が叫ぶとみんな叫びだす。
あぁ・・・あれねぇ。
転校して来た日、景吾の隣に座ったの。景吾がずぅと私を見てたから何?って聞いたら『俺の女になれ』って言われたの!もう、私ムカついて授業中に彼を平手で殴ったの。すっきりしたvだって初めて会った男にそんな慣れ慣れしいこと言われたくない!私を見下してるとしか思えない!でも最後に『私の男になればいいじゃない』と一目惚れを告ったのvクラスのみなさん、ご迷惑かけました。(ペコ)
とにかく、それは半年も前の話しで、今はカンケーないじゃない。
「そんな話しでナイフ向けられるとは・・・」
ため息つけながら言ってあげた
「それだけじゃない!」
「そうよ!いつもいつも私達の跡部様とベタベタしないで!」
「それは景吾が仕掛けてくるんだから仕方ないでしょ!!」
「呼び捨てなんて許さない!」
ホントっ、この人たちどうかしてる!!異常よ!!
「金持ちでデザイナーの娘だからっていい気してるからこうなるのよ」
と、私を本当に切りつけた。
「!!」
私の袖から真っ赤な血が滲んだ
「何が『氷の女王』よ!」
切りつけたリーダーの子がまた私の腕を狙ってきた
バシッ!!
「さっきから聞いてあげてるけど、いい気になってるのはそっちでしょ!!」
彼女の手をつかみ、力一杯握った
「〜〜!!」
手を放さない私に驚いてる。
「私は本当に氷の女王なんだからしかたないの。私の景吾なんだから!!あなた達はただの負け犬よ!」
思いっきり彼女のわき腹に回し蹴りを入れた
「わかった?あなたたちは私に勝てないの。美しさもケンカも・・・景吾の彼女って座も」
地面に転がる子に言う
「・・・あなたの景吾?なに抜かしてるの?」
な、なんで私の蹴りが効かないの?!
ゆっくり立ちあがるリーダー
「これ、わかる?」
彼女が見せたのは景吾の腕時計。
私とおそろいで買ってあげたエルメス。
・・・いつもしてくれてたやつ・・・
「・・・なんで持ってるの?」
普通に不思議だった。
私があげたやつをなぜこの女が持ってるのか?
「貰ったのよ、跡部様から。あたしにプレゼントよ。あなただけが物を貰ってるってわけじゃないの」
勝ち誇った顔で言う。
「・・・盗んだなら返して。」
「お礼に跡部様、あたしがあげたカルティエをしてくれてるのよ!あなたがくれら物なんてもう捨てたのよ!!」
だからカルティエしてたんだ。
「そう。だからなに?お互いに時計交換したからって何がどうなるの?」
「わからないの?あんたなんか跡部様にとってただの財布なのよ!!」
彼女は私のブレザーをつかみ、首にナイフを突きつけた
「景吾は本当に私に惚れてるのよ、ばぁか。」
それでも引かない私。
「ほんっっっとに死にたいのね」
「やれるの?景吾に告白も出来なかった奴が?あぁ?」
きゃっ!私、テレビで見る極道の奥方っぽいvv
「この、クソアマ!!」
あ、本当にヤバイかも。
彼女は腕を多いく後ろにかざし、ナイフを下ろした
「!!!!」
そこにいる誰もが驚くほどの速さでナイフはかわされた
景吾のおかげで。
「きゃぁぁぁぁぁ!!跡部様!!」
「腕が!!」
「私のハンカチ使ってください!」
「イヤ、私の!!」
ファン(私を袋叩きしようとしたやつら)は突然現れ、私をかばってリーダーに切りつけられた景吾によってきた
「近寄るな!」
「「!!」」
景吾の一言で全員が固まった。
「二度と俺とに近寄るな。寄るったら殺すぞ」
と、彼女達に言って、私をお姫様抱っこしてその場を放れようとした
「跡部様!!私との約束を破る気?この腕時計返して欲しくないの?!」
リーダーが景吾を止めようとした
「・・・俺様を強請ろうなんて百億年早ぇんだよ。お前が触ったそんな時計いらねーよ。」
足を止めず、ひたすら歩いた景吾
「跡部様!!」
保健室に連れて着てくれた。
でも、保険医がいなかった・・・
「思ったより深くなくってよかったわ」
腕の傷に包帯を巻いてくれている景吾に言った
「バァカ。深い浅いの問題じゃねーだろ。俺のモノを傷つけやがって・・・」
心配してくれてたんだ。
「・・・約束ってなんだったの?」
最後にあの女が叫んだ頼み
「ヤツが前、お前からの腕時計を盗みやがって、返して欲しかったら言う事聞けって強請ったんだよ」
「私の時計の為に私を避けてたんだ・・・」
「別に時計の為じゃねーよ・・・」
わかってるよ。
私の為って言うのが恥ずかしいんでしょ、景吾?
「・・・景吾・・・」
「よし。出来た。俺がやってやったんだから大切にしろよ」
「・・・ごめんね」
「本気でそう思ってるならもう二度と無茶なまねするな」
「傷のことじゃなくって、景吾が浮気してるって疑ったこと。」
「はぁ?お前、この俺が浮気なんかするとでも思ったのか?」
本人かなりショックらしい。
「・・・だって・・・(開き直る)誰だっていつも他の女といると浮気だと思うわよ!」
「俺は本気でお前のこと思ってやってたことを!!」
と、私をベッドに押し付けてきた
「ちょっ、景吾!!痛い!!」
私をまたがって腕を押さえる景吾に叫んだ
「うるせー。俺がどれだけ本気か教えてやる」
ガラガラ
「「・・・」」
ひざを擦りむいたがっくんと忍足が入ってきた
「なにやっとんや?!」
「いくら彼氏だからって、ゆるさない!」
ナイスなタイミングで来てくれたのはうれしいけど・・・
「って、イヤ!のるっ・・・」
私が止める前に二人とも景吾にタックルを仕掛けてきた。
当然、下にいた私の上に男3人分の体重が降りてきた。
とまぁ、この『浮気事件ファイル1』はこうやって幕を閉じた。
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